てぃーちなー日記

沖縄とオーストラリアが大好きな歯医者の日記。健康ネタを中心に趣味の三線やエイサーなど のんびりと。

理想の歯科医療

先日メルボルンに留学していた時に知り合った

 

友人が愛媛から神戸にまで遊びに来てくれた。

 

彼とは年齢で言えば一回りも僕より年下である

 

だけど、何故だかメルボルンにいた時から気が

 

合い、他の仲間と一緒に色んな事をした。

 

そんな彼も大学を卒業。新聞社に就職し、

 

今や目標であったジャーナリストとして忙しい

 

日々を過ごしている。その一方で将来に対する

 

不安を抱え、自分の本当にしたい事を模索して

 

いるようであった。そんな彼を見ていて僕は

 

具体的な気の利いたアドバイスをする事が出来

 

なかった。何故なら僕自身も今と未来、理想と

 

現実の狭間でもがいているから。僕の理想とす

 

る歯科医療はこうだ。

 

社会の変化の中で歯科医療に求められている

 

ニーズは私達が学生の頃とは大きく変わった。

 

これまでの削る、抜く、詰める、という機能面

 

を中心とした対処療法的な治療よりも、病気の

 

予防や飲み込みの改善といった、より生命活動

 

に直結した歯科医療へとそのニーズは変わって

 

きた。また、噛み合わせが全身に与える影響に

 

も注目が浴び、全身を診れる歯科医が必要と

 

されている。歯は単に食べ物を食べるための道

 

具ではない。噛み合わせが起点となり全身の

 

骨格に大きな影響を与える。それはやがては代

 

謝や免疫といった全身の機能に影響を与えるの

 

である。数々の症例の中でそれが明らかになっ

 

いるにもかかわらず、相変わらず従来通りの

 

歯科医療しか行わず、全身に目を向けた歯科

 

医療を行わない歯科医も多い。そのような

 

歯科医は自然淘汰される日が 遠くない将来やっ

 

てくると思う。歯科医は乳幼児から高齢者まで

 

その長い人生を患者に寄り添いながら診ていか

 

なければならない。授乳期から老齢期までそれ

 

ぞれのライフステージに合わせた 食事のあり方

 

栄養の摂り方を含めた食育医でなければならな

 

いのである。患者さんの口腔機能を視る

 

スペシャリストである以上、食育を担う必要が

 

あるのである。

 

「歯科医は首科医であり食育医である。」

 

が僕のモットーであり、理想とする歯科医の

 

あり方である。それが出来る環境を整え、

 

次の一歩へ進みたい。 しかしながら現実的な

 

問題にぶつかりその一歩が踏み出せないので

 

ある。やりたい事は明確だ。必要なのは覚悟

 

だけなのかも知れない…

 

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