てぃーちなー日記

沖縄とオーストラリアが大好きな歯医者の日記。健康ネタを中心に趣味の三線やエイサーなど のんびりと。

家族

テレビから流れてくる悲しいニュースに心が

 

傷んだ週末でした。長い闘病の末天へと旅立た

 

れた真央さん。可愛い我が子や大切な夫との

 

別れ。御本人と御家族の心境を思うと言葉に

 

なりません。ただひたすらに皆さんが真央さん

 

の回復を奇跡を願われたはず。御本人も。

 

僕自身が親になった事で何だか他人事とは

 

思えなくて。家族のためにもまずは健康でいたい。

 

我が子の親は私達しかいない。何があっても

 

子どもに寂しい思いはさせたくない。

 

子どものためにも長生きしよう。

 

幸せになろう。

 

夫婦であらためて話をしました。

顎関節症

顎関節症(TMD)に関して。

 

顎関節症は顎に症状が出るためそこだけに
注視しがちでありますが、あくまでも症状
がそこに出ているだけであり、全身の
バランスに注意しなければなりません。

 

患者さんを診察していて共通する事は
咬合の問題、頭蓋骨特に側頭骨と後頭骨
の歪み。後頭下筋群、咀嚼筋、胸鎖乳突筋
、斜角筋の緊張、鎖骨のズレ、肩 特に肩甲骨に付着する筋肉(肩甲挙筋、肩甲下筋、
棘上筋、棘下筋等)に問題がある事が多い
印象です。特に最近気になるのは上肢の動き。内旋が外旋に比べて強い。
内旋に関与する肩甲下筋の緊張が強い
のかも知れません。

 

また腰にも問題がある人が多いです。
PSISの動きに左右差が見られるし
脊柱起立筋や腰方形筋の緊張が強い。
さらにアキレス腱から足の第三指にかけて
の張りも強い。(ちなみに足趾第三指は
屈曲系と伸展系の筋膜リレーションの
集合地点と考えられているので、私は
全ての咬合関連症で第三指をチェックし
指の可動域を改善するようにしています。)

治療に際してはこれらの情報を総合的に
評価して行わなければなりません。


噛み合わせの診査、咬合調整、

必要に応じてスプリントの装着。
それに加えて全身の骨格調整(バランス
調整)を行わなければいけません。


顔面、頭頸部に関してポイントになるのは
咬筋 特に頰骨弓〜頰骨にかけて付着する筋肉を緩める事、咬筋にはTrigger pointが多数存在しているのでこれを見つけ上手く緩める事ができれば、頭痛等の他の咬合関連症にもかなり効果があります。さらに外側靭帯、茎突下顎靭帯の調整、外(内側)翼突筋に口腔内からアプローチし緊張を取る。さらに側頭筋の緊張を徒手療法で取らなければなりません。

また、TMDの方の多くが首にも問題を抱えています。その理由は噛み合わせに問題があるために頸椎の可動域に問題が生じ、血流に
問題を生じているからです。

 

首を動かす働きをする胸鎖乳突筋や僧帽筋、後頭下筋群の凝りが酷くなっています。これに対しても頸椎モビリゼーションなどの手技を用いてそれを改善する必要があります。
ただし頸椎や後頭下筋群に関しては症状を悪化させるリスクもあるため注意が必要で、
それに精通したセラピストに調整して頂く必要があります。

 

首は数キロもある頭を支え、体とのバランスをはかっているので、首に何らかの症状がある方はその多くが腰にも何らかの問題を抱えている場合が多いです。

もちろんその逆のケースもあります。
よって腰の調整も必要になります。

 

上肢と顎関節との関連については整形の
先生から紹介していただいた本の中に
症例報告として、長年続いていた
若年女性の右上肢の痺れと痛みが
顎関節に起因するもので、外側翼突筋
と咬筋深部の鍼治療と徒手療法で
症状が無くなったというものがあった
ので、筋 筋膜経線上何らかの関連
があるのは間違いないと思います。

 

よって顎関節症の治療に関して大事になるのは噛み合わせやスプリントによる治療と上記した全身のバランス調整の両方が必ず
必要になります。それに加えて生活習慣の改善(姿勢、歩き方、噛み方等)
や自分でできるストレッチの指導など
です。この指導が正しく出来なければ
いくら治療をしてもまた再発します。

 

私は歯科医であり整体師でもあるので
基本的に全ての事を自分でやっています
が、どうしても改善がはかれない場合
は歯科医、整体師ともに信頼出来る
方を紹介するか、アドバイスをもらう
ようにしています。

 

歯科では顎関節症の治療では主に
スプリントといってマウスピースの
ようなものを入れるのがスタートに
なります。確かにスプリントは
装着し、適切な噛み合わせの調整
をすれば症状は劇的に改善します。
しかし歯の噛み合わせの調整や
スプリントだけでは治らないのです。


全身のバランスを整えなければ
スプリントを外して暫くしたら
また症状が出てきたり、場合によって
は症状が悪化するケースもあるのです。

逆に噛み合わせに問題があるのに
マッサージや整体だけで症状
が良くなったとしても必ず再発します。

一本の細い髪の毛でも口に入れば歯はその太さが感知出来るほど敏感で、物を噛む時 1本の歯には自分の体重と同じ位の力が歯に
かかるのです。

 

寝ている時の食いしばりや歯軋りともなればその何倍もの力が。そのため噛み合わせの調整は非常に繊細な技術が必要になります。
噛み合わせのチェックに使う咬合紙
の厚さは一般的に使われている物が
30ミクロン程の厚みになります。
歯の調整はミクロン単位の調整に
なるのです。それだけに歯科医は
かなり神経を使いながら調整を
する事になります。

 

歯科医と整体(骨)師のそれぞれが
自分の専門分野の治療だけで
終わりとせず、たとえ症状の改善が
見られてもお互いに紹介し合い
ダブルチェックを行わなければ
本当の意味で治療した事にはならない
と思います。

 

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